日本における自殺発生の日内変動とその規定要因に関する生態学的研究
2026年7月7日作成
第1版
本研究についてご関心をお持ちの皆さまへ
研究に関する情報公開用文書
本学では、以下の医学研究を実施しています。この研究では、普段、国や中央省庁、地方自治体が実施する調査で得られた情報を使用させていただくものです。この研究のために、新たに面接や検査などを行うことはありません。この文書は、本研究の内容、使用する情報、個人情報等の管理、公表方法及び問い合わせ先を説明するための文書です。本研究で用いる情報等から、研究者が個々の方を特定することは困難です。そのため、ご遺族や関係者の方から研究対象からの除外を希望された場合でも、該当する個人の情報を特定して除外することはできません。ただし、研究内容や情報の取扱いに関するご質問には、下記のお問い合わせ先で対応します。
研究課題名
日本における自殺発生の日内変動とその規定要因に関する生態学的研究
1. 対象となる方
1995年1月1日から2024年12月31日までに、日本国内で自殺(疾病及び関連保健問題の国際統計分類[第10版] コード:X60-X84)により亡くなられ、人口動態調査死亡票に記録された方を対象とします。外国籍の方、及び死亡日時と傷害発生時刻のいずれも取得できない方は、解析から除外することがあります。
2. 研究責任者
奈良県立医科大学 疫学・予防医学講座 田井 義彬
3. 研究の目的と意義
自殺に至る背景には、社会経済的要因、孤立、身体や精神の病気、環境要因など、さまざまな要因が関係すると考えられています。この研究は、自殺が発生しやすい時間帯や、その時間的な変動に関連する地域的・環境的な要因を明らかにし、将来の自殺予防策を検討するための基礎資料を得ることを目的としています。本研究は、特定の個人や集団、地域の責任を問うことを目的とするものではありません。
4. 研究の方法
この研究では、下記の「使用する情報」に示すデータを用いて、自殺が発生しやすい時間帯や、それに関連する地域や環境の特徴を調べます。
本研究では、すでに公的機関等で作成されている統計情報及び個人を識別できない形に加工された集計情報を用います。亡くなられた方のご遺族や関係者の方に、質問、連絡、診療録の閲覧、検査、介入を行うことはありません。
人口動態調査死亡票に基づく自殺死亡の情報を、都道府県、日付、時刻、性別、年齢に基づいて整理し、環境データ(気温など)、地域統計(若年者割合など)、社会経済統計(地域の経済状況など)、通信会社由来の人流統計データ等と組み合わせて解析します。主な解析では、自殺リスクの日内変動曲線、変動幅、すなわち自殺リスクが低い時間帯と高い時間帯でどの程度差があるかを示す指標を推定します。
5. 使用する情報
本研究では生体試料を使用しません。
主に以下の情報を用います。
| 情報の種類 | 使用する主な項目 |
|---|---|
| 人口動態調査死亡票 | 死因コード、死亡年月日、死亡時刻、傷害発生時刻、住所地(都道府県のみ)、死亡時年齢、性別 |
| 警察庁自殺統計 | 自殺年月日、自殺発生時刻、発生場所、年齢または年齢階級、性別など。提供可能な範囲で使用します。 |
| 社会生活基本調査 | 性別、年齢階級別、都道府県別、時刻別の覚醒者人口 |
| 環境・地域統計 | 夜間気温、日照時間、夜間光曝露、若年者割合、単身世帯率、失業関連指標、経済成長率など |
| 精神保健医療資源に関する統計 | 精神科医師数、精神科医療機関数など |
| 通信会社由来の人流統計データ | 地域別・時間帯別滞在人口、夜間都市人口、夜間外出者割合、夜間在宅者人口など。個人を識別できない集計情報として提供されるものを使用します。 |
6. 情報の管理責任者
奈良県立医科大学 学長
7. 研究期間
研究機関長の実施許可日~2029年3月31日
8. 個人情報の取り扱い
本研究では、氏名、詳細な住所、個人識別番号など、個人を直接特定できる情報は研究計画上取得しません。住所地都道府県、死亡時年齢、性別、死亡日時、傷害発生時刻等は、研究目的に必要な範囲で取り扱います。
研究データは暗号化された記録媒体または研究専用ストレージに保存し、研究責任者が厳重に管理します。研究成果を公表する際には、少数例の組み合わせや特定の個人または地域が推測され得る表示を避け、集計単位の統合、秘匿処理、丸め処理を行います。
この研究は、奈良県立医科大学 医の倫理審査委員会の承認を受け、研究機関の長の許可を得た上で実施します。
9. 個別の除外対応について
本研究では、個人を特定して研究対象から除外する対応はできません。研究対象となる方は既に亡くなられているため、ご本人に研究内容を説明して同意を得ることはできません。また、研究者が利用する死亡票データには、氏名や詳細な住所など、個人を直接特定できる情報が含まれないため、ご遺族等からお申し出をいただいた場合でも、該当する方の情報を特定して除外することが困難です。そのため、この文書は研究への参加拒否を受け付けるためではなく、研究内容、利用する情報、情報管理及び公表方法を説明するために作成しています。
10. 研究結果の公表
研究結果は、学会発表、論文発表等により公表する予定です。公表する情報は、特定の個人が推測されないように処理した集計値または推定結果に限定します。
11. お問合せ先
奈良県立医科大学 疫学・予防医学講座 田井 義彬
住所:奈良県橿原市四条町840番地
電話:0744-22-3051
e-mail:yoshiaki.t@naramed-u.ac.jp